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タオのブログ

2009.10.11   伊藤若冲の絵

 昨日、東京国立博物館で行われている「皇室の名宝」御即位20年記念特別展に行って来た。9時20分頃会場に着いたが、もうすでに蛇行した列ができていた。
 9時半開場。目指すは若冲の絵。一部屋通り抜けると伊藤若冲の世界が待っていた。まず「旭日鳳凰図」。釘付けになった私の心は震え、なぜか悲しみに似た感情に襲われた。寸分の疑いも不安もなく、生きていることがうれしくてたまらないような至福の表情。美しいこと極まりない肢体。鳳凰は私の心の奥の神域まで直入し、私の中の神と繋がった。立ち尽くした私の目に涙がにじみ、「私」が消えた。
 しばらくして我に返り歩を進める。精悍な鶏たち、鳥や魚や虫などの小動物、芍薬・菊・ひまわり・朝顔・蓮などの花・・・どれもなんと生き生きしていることか。もう一つの鳳凰図は純白。神々しいこと限りない。私はその場を去りがたく、何度も行ったり来たりして絵からほとばしり出る命を体一杯に吸収した。
 若冲は植物、虫、魚、鳥 ・・・等々この世に生きて在る命の輝きと、それらを生み出す神の御業に心底感じ入って表現したのではないだろうか。その業と集中力はむろん神技。若冲の中の神が膨らんで描いたのだろう。
 若冲の絵を見て、この世は命の楽園、ワンダーランドなのだと実感する。そしてそこに今こうして生かされていることの有難さと不思議さを改めて感じる。まさに奇跡! 
 今もまだ至福感に酔いしれている。

投稿者 tao-kyo (18:08) | PermaLink