タオのブログ
2009.05.04 澤地久枝さん講演会に参加して
5月2日、作家澤地久枝さんの講演会に行ってきた。「憲法9条を守る会」主催だ。
私はこれまで政治についてあまり関心を払わずに来た。自分の地位や名誉のために声を張り上げ動き回っているような政治家ばかりが目に付き嫌気が差していたのだ。 しかし社会は政治によって動かされている。その社会に身を置きながら、他人事のように政治には関心が無いなどと言っていてはいけないのだ。
今の私にはそこにどんな思惑があるのかわからないが、戦争ができる国になるよう憲法を変えることを考えている政治家や人々がいて、確実にそちらの方向に進んでいるという。「戦争はいけない。9条を守ろう」と、79歳になる澤地さんは懸命に訴えていた。「黙っていてはいけない。私も意思表示をしていかなければ」と思った。
私が仕事としている教育とても、当然のことながら社会や政治と深く関わっている。平気で落ちこぼし、あえて二極化を勧めているかのような点数主義の文部科学省のやり方は、本当に「自分で考え判断できる人間」を育てようとしているのかと疑問に思われる。教育の名の下に「自分はこの程度」「自分はだめ」と思う人間、疑問を持たずお上の言うことを聞くしかない度し易い人間をつくりたいのかと思ってしまう。
澤地さんも、「群集心理に巻き込まれない、自分の頭で考えて行動できる真に自立した人間になっていかなければならない」とおっしゃっていた。しかし、今の学校のあり方は「自発性を育て思いやりのある人間の育成」などと言いながら、どう見ても現実は、人間が本来持っている自発性をもぎ取る教育、他者への思いやりをそぎ落とし考えることをしない人間の育成だ。
表向きは「一人ひとりの掛け替えのない人間の幸せ」などと言いながら、裏では実は一人ひとりなどどうでもいい思惑や画策がうごめいていると聞いたことがある。知らぬは気のいい民衆だけか。それが本当なら恐いことだ。しかし現に、昨今の経済の悪化に伴い、「軍需産業を活発化させれば」などということを大っぴらに言う人間が出てきたとか。目先の自分の利益のためには、世の中がどのようになろうとも大衆がどのようになろうとも関係ない倫理観の欠如した頭の良い行動力のある人間がいるのだ。
今後は社会に目を向け、子どもたちが一人の人間として自立し真に幸せに生きていけるよう、騙されないよう学びながら忍耐強く意思表示をしていきたいと思う。またそのような仲間を増やしていきたい。
たまたま一昨日(5/1金)、高等部のY君と一緒に田宮虎彦の『沖縄の手記から』を読んだばかりだ。そこには大勢の負傷兵が血膿の臭いでむせ返る壕の中で、虫けらのように死んでいく様が描かれていた。読み終わったとき、「すさまじい!」「むごい!」とだけ言い合い、二人ともしばらく黙りこくったままだった。
日本国憲法 第9条〔戦争の放棄、戦力および交戦権の否認〕 1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力によ る威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認 めない。
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